【東海道昼特急10号 乗車記】JRバス関東の昼行エアロキングで大阪から東名浜松北へ

2022年9月6日

大阪駅にやってきました。

今回乗車するのは、2020年7月末でエアロキングでの運行を終了した東海道昼特急10号のダブルデッカー車、三菱エアロキングです。

現在すでに、東海道昼特急10号はグラン昼特急10号に生まれ変わり、グランドリーム仕様のハイデッカーでの運行となっています。そのため東京~大阪間を走る昼行便のエアロキングは姿を消すことになりました。

運行ルート

東海道昼特急10号
運行会社|JRバス関東
出発時刻|10:10
乗車区間|大阪駅JR高速バスターミナル~東名浜松北
乗車車両|足立200か1231 D647-05505
途中休憩|甲南PA、浜名湖SA、足柄SA

【東海道昼特急10号乗車記】

大阪駅JR高速バスターミナル2番乗り場

東海道昼特急10号の表示は見納めに

大阪駅JR高速バスターミナルの2番乗り場から発車します。発車時刻は10時10分。

東海道昼特急10号は、大阪駅から京都駅を経由して東名高速のバスストップに停車していきます。京都駅を経由するため所要時間はやや長くなり、東京駅の到着は18時13分。1時間後に出発する青春昼特急12号と到着時刻の差は15分しか変わりません。

東海道昼特急10号のエアロキング

東海道昼特急10号 10:10大阪駅JR高速バスターミナル⇒15:24東名浜松北

10時00分、乗車するバスが発車の10分前に2番乗り場に堂々と到着。

最近は欧州製のダブルデッカー車、スカニア・アストロメガを見る機会が多く、そのサイズ感に圧倒されてしまうのですが、やはりダブルデッカーと言えばまだまだエアロキングのイメージが強く到着した時には何となく安心感が。

私にとってはまだこの光景が見慣れた景色ですが、「これも過去のものになってしまうのか~」と思うと寂しいですね。

車内はプライベートカーテン付き3列シート

高速バスネットの予約画面を乗務員さんに呈示して車内に入ります。写真は前扉ですがもちろん乗車は中扉から。

車内の階段をあがり2階へ。

夜行仕様のプライベートカーテンが備え付けられています。

シートは独立3列シート。フットレストやレッグレストが装備されています。

窓側のひじ掛けについているボタンがリクライニングかと思いましたが、押すと勢いよくレッグレストが登場。最初ビックリしました。

リクライニングは通路側のレバーを矢印の方向へ引きます。レバーの前に緑色のランプがついているのは充電用USBです。今や長距離バスにはなくてはならない設備ですね。

読書灯と降車ボタン

読書灯をつけると、電球の光が穏やかに手元を照らしてくれます。

1階への階段

お手洗いは階段を降りてすぐ右手にあります。この配置はアストロメガにも受け継がれていますね。

定刻に大阪駅を出発

10時10分になり、大阪駅JR高速バスターミナルを出発。バスはすぐに左折し大阪駅の南側から新御堂へ。

新大阪駅

地下鉄御堂筋線、北大阪急行線と並走し千里中央付近で吹田インター方面へ。渋滞の多い新御堂筋ですがこの日は空いていて流れは順調です。

右手にエキスポシティが見えてきました。まもなく高速道路です。

名神吹田の料金所

乗車しているエアロキングは2005年式の車両。もう15年選手なのですね。道路の段差があると上下の揺れがやや大きかったです。もちろんそれは私にとって不快ではなく、それも込みで楽しめるので全然問題ありません。名神高速に入りエアロキングの力強いサウンドを堪能すること約30分。

バスは京都駅へ立ち寄るため、京都南インターで流出。一旦名神高速とはお別れです。

東寺の前で左折しJRの高架をくぐり抜け、11時15分、京都駅烏丸口にある乗り場に到着しました。

東海道昼特急10号の京都駅の発車は11時30分。ここで15分ほど停車します。

11時30分。中扉が閉じられ、バスは出発します。どうでもいいですが、中扉のブザー音がとても長い。

京都駅からは五条通に出て鴨川を渡ります。そのまま東山を超えて京都東インターへ向かいます。山越え区間でも力強いサウンドを披露してくれましたよ。

11時55分、バスは京都東インターから再び名神高速を走行。その後しばらくして草津JCTからは新名神へ入りました。

新名神は勾配がほとんどなく、ご覧のように山と山の間を高架橋で結んでいます。すごく高いところを通しているので、通るたびに高速道路を建設する技術力に感心してしまいます。

山の中なので夜は真っ暗です。星が見えたりするのかな…

1回目の休憩は甲南パーキングエリアで

京都駅を出発してから約50分。新名神甲南パーキングエリアで1回目の休憩です。普通車ゾーンの先にあるバス専用駐車スペースに停車。関西~東海、関東を結ぶ高速バスの休憩地に選ばれている甲南パーキングエリア。到着時は他にバスはいませんでしたが、トイレから戻ると名古屋特急ニュースター号が隣に停車していました。

しばらく撮影大会

休憩時間は12時25分から12時40分までの15分間。

リアから見る縦に長いですね。2軸ある後輪、やはり一気に重厚感が増します。

歩道から撮影しています

色々な角度から撮影を楽しみました。

アップでも1枚。

大阪バスグループの名古屋行

直結式のエアロエースは初めて見ました。これは大阪バス本体の車両でしょうか。窓に貼っている広告は京都特急ニュースター号についてのもの。

このツーショットも見納めかな…

思う存分撮影を楽しんだので車内に戻ります。

昼飯は乗りバスのあとで

「コーヒーは飲んだけど、お昼ごはん食べてないな」

この活動に食事している暇はありません。

12時40分になりバスは甲南パーキングエリアを出発します。

再び新名神を走行します。東海道昼特急10号は亀山西JCTから新四日市JCT間の昨年開業した区間を走行します。この区間が開業する前は東名阪自動車道の慢性的な渋滞が問題となっていましたが、新名神が開通して以降交通量が3割減少、渋滞もかなり緩和されたそう。暫定3車線化など対策を施してましたが、いつも混雑していましたからね~本当に良かった。

バスは伊勢湾岸自動車道へ

伊勢湾岸自動車道に入ると右手に海が見えてきました。

ナガシマスパーランドの横を通過

目の前に見えるのは、ナガシマスパーランドの絶叫マシン、スチールドラゴン。

地上から見るとすごい高さで足がすくみますが、エアロキングの2階席から見るスチールドラゴンはもはや見下ろす気分。まるで自分が王様になったような気分です。

ナガシマスパーランドは学生の頃よく遊びに行きました。

伊勢湾岸自動車道からは、名古屋港に停泊する自動車船を見ることができました。ちょうど車を積み込んでいるところでした。以前テレビで自動車船やコンテナ船に密着する番組を見て、船の乗組員、地上のスタッフ、港の係員がそれぞれの役割を全うしてあれだけの大きな船を動かしていることに感銘を受けました。地上波でああいう番組をずっと流してほしいですね。

豊田JCTを通過し、路面からの振動が激しくなってきたらそこはもう東名高速道路です。新名神伊勢湾岸自動車道では感じることの出来なかった感覚です。

少し勾配を上り、宇利トンネルを抜けると静岡県です。しばらく走り三ヶ日インターで乗務員交代のため停車します。

東京からの東海道昼特急9号と並びました。あちらは西日本JRバスのエアロキング

12時40分 三ヶ日駐車場で乗務員交代のため停車します。ここで西日本JRバスの乗務員さんからJRバス関東の乗務員さんに引き継がれるおなじみの光景。

以前プレミアム昼特急に乗車した時にここでパンクしていることが判明し、目の前の整備場の人がバス用の大きなタイヤを運んで来て交換していました。「しっかり点検してくれているんだな」と安心を感じることができる瞬間です。

東京から来た東海道昼特急9号と並んだのはわずか数分。この2台のエアロキングの並びは写真に収めたいところですが、外には出られません。

バスは再び三ヶ日インターから東名高速道路へ。ここから数分で2回目の休憩地点の浜名湖サービスエリアに到着します。

浜名湖サービスエリアで2回目の休憩

三ヶ日インターから約5分で浜名湖サービスエリアに到着しました。

休憩時間は14時36分から14時55分まで。少し早めに着いたからなのか20分近く時間がとられました。

ここのサービスエリアは上下線一体になっているので、再三バスの停車位置に注意するよう案内がなされました。確かにわかりにくいかも。でも、どうしても浜名湖が見えるこの場所にサービスエリアを作りたかったと言う作り手の思いが伝わってきたので素直に浜名湖を楽しみましょう。

もう少し標準寄りのレンズが欲しいな…

浜名湖をチラッと確認してバスを撮影します。

サービスエリアでスイートポテトを買ったので、車内に戻っていただきました。

14時55分 浜名湖サービスエリアを出発。次の休憩は足柄サービスエリアを予定していますが、私は最初の降車バスストップになる東名浜松北で降車します。本当は東京まで乗車したかったのですが、どうしても泊まれなかったのでやむなく。

東名浜松北で降車

浜名湖サービスエリアから約10分バスに乗車し、15時11分に東名浜松北に到着しました。道中は渋滞もなくスムーズだったため、予定より13分早い到着でした。

バイバイ(-o-)/

全区間ではないですが、最後に昼行のエアロキングに乗車することができました。エアロキングの乗車は、就職活動の時に中央ドリーム号が初めてで、その後数回とプレミアム昼特急が1回。そして今回の東海道昼特急と数えることができる程度ですが、初めて乗った夜行バスということもあって思い出の多い車両でした。

高速道路上のバスストップには初めて降り立ちました。この後は徒歩5分のところにある遠州鉄道自動車学校前駅周辺を散策しました。