【大阪シティバス新デザイン車乗車記】なんば~鶴町四丁目~大阪駅
2020年8月に、大阪シティバスは41年ぶりに車両デザインを刷新することを発表しました。
そして11月に新デザイン車が鶴町営業所と酉島営業所に5台ずつ配置され、現在稼働中です。
2020年最後の日曜日、なんば~鶴町四丁目~大阪駅前のルートで大阪シティバスに乗車。新デザイン車両にも当たりましたので記事にしたいと思います。
[71]JR難波駅前→鶴町四丁目
まずはJRなんば駅前から鶴町四丁目に向かいます。
バス停に向かっているとバスが停車していましたが、発車するオーラが全開で、走らなければ間に合わなさそう。結局1本見送り、後続のバスを待つことにしました。
この路線は日曜日の日中でも5~8分おきに運行されている高頻度路線。慌てる必要はありません。
前のバスが出て5分程で、鶴町四丁目行のバスがやってきました。
この判断が大正解!

[71]鶴町四
運行会社|大阪シティバス
出発時刻|10:39
乗車区間|JR難波駅前→鶴町四丁目
乗車車両|なにわ230あ5008 10-5008
運賃情報|210円(均一)
2020年11月以降に鶴町営業所に配備された新デザイン車両です。
大阪市交通局時代から長年親しまれたグリーン。
信頼、安心のホワイト。
港町大阪の海、大阪シティバス、大阪メトロを象徴するブルーの3色を、斬新な縦のグラデーションで表現しています。
発表当時は某コンビニエンスストアチェーンのようだと盛り上がりましたが、だんだんと大阪の街に馴染んで、大阪シティバスと言えばこのデザイン!と言われるくらい定着していくことでしょう。
今の時点ではまだ見慣れず、とても新鮮ですね。
まだ登場して1か月と少しですしね~。
さて車内に入ります。乗客は8名ほど、最後部座席に座ることにしました。


シートのデザインもドット基調のポップなデザインです。大阪市交通局のイメージとは違い、明るい印象を受けますね。
少し見づらいですが、前方には大型のモニターが設置されています。
JR難波駅前を出るとバスは西に進みます。地下鉄桜川、幸町三丁目を過ぎると右手前に京セラドーム大阪が見えてきました。大正橋の交差点を左折すると、JR大阪環状線の大正駅が見えてきます。
大正橋バス停から乗客を拾い、バスは大正通を南下していきます。大正通は鉄道がない大正区のメイン道路。鉄道がない代わりに大阪シティバスが高頻度で運行されています。
大正通のバス停でも乗降が多いのが特徴です。大阪シティバスは、難波や大阪駅、大正駅などの鉄道駅と大正区との輸送だけでなく、大正区内の輸送も兼ねています。
大運橋通を右折し鶴町方面へ、ここから鶴町一丁目、二丁目、三丁目の順に停車。すぐに終点の鶴町四丁目に到着しました。

乗客を降ろしたバスはこの先にある鶴町営業所に入っていきました。
おりばに降り立った後も、各地からバスがひっきりなしに到着します。
鶴町営業所

到着後はおりばの少し先にある鶴町営業所前でバスを観察しました。
日曜日なので多くのバスが休んでいました。
鶴町営業所は鉄道が不便な大正区の輸送になくてはならない存在です。
鶴町四丁目を起点に、ドーム前千代崎、なんば、大阪駅前、あべの橋、野田阪神、天保山への路線を中心に担当しています。




休日の日中でも、たくさんの車両が出たり入ったりします。
この後大阪駅で用事があるので、再びバス停に戻ります。
[55]鶴町四丁目→大阪駅

[55]大阪駅
運行会社|大阪シティバス
出発時刻|11:22
乗車区間|鶴町四丁目→大阪駅
乗車車両|なにわ200か1577 21-1577
運賃情報|210円(均一)
鶴町四丁目から大阪駅前の路線は、休日は1時間に概ね2本程度です。なんば行の71系統と比べると雲泥の差です。この路線は、大正橋を通らずに、三軒家から一旦東へ進み、あみだ池筋を北上する路線です。大正区から大阪駅の直通需要よりも、あみだ池筋沿線からキタエリアへの需要をうまく取り込んでいるなという印象です。

乗車した車両は2011年式のいすゞエルガ。
大阪市交通局時代そのままの車両です。もちろん中扉のドアブザーはウエストミンスターの鐘です。
あと何年この音が聞けますかね~。

鶴町四丁目を出てからは、2分前に出発した[71]なんば行の後ろを走行します。大運橋通を経由して大正通を北上。こまめに乗客を拾っていきます。
先ほども触れましたが、このバスはJR、地下鉄大正駅と接続する大正橋バス停は経由せず、三軒屋を過ぎると一旦東へ進みます。
運転士さんが、大正橋に行かないとの放送をこまめにされていました。
気づけばバスはあみだ池通りを大阪駅に向けて北上しています。ミナミと呼ばれる難波、心斎橋エリアの西側を通る道路で、商店や住宅が多く立ち並んでいます。中心部ではあるものの、すこし下町の雰囲気が出ている場所です。ただ交通の便がいい場所なので、結構若い世代の方が住まれている地域でもあります。
このバスの乗客の年齢層も、10~30台の方が多く、若いおしゃれな女性もたくさん乗車されていました。
個人的に大阪シティバスの郊外路線は、敬老パスを持った年配の方ばかり利用しているイメージですが、日曜日の昼前ということもあってかこの路線は、私が持っている大阪シティバスのイメージとは大きく異なりました。
確かにあみだ池筋は地下鉄が通っていないので、四つ橋線や千日前線を使うよりはバスで一本でいった方が楽と考える人が多いのでしょうかね。

あみだ池筋と国道2号線がクロスする福島西通交差点を右折。福島西通、浄正橋、桜橋の順に降車があり、バスは大阪駅の南側にある降車バス停に到着しました。鶴町四丁目から大阪駅まではこの日は50分ほどで到着しました。
ちなみに浄正橋バス停は、JR大阪環状線の福島駅とJR東西線の新福島駅、阪神電車福島駅の最寄り駅です。
鉄道に乗り継ぐ際、大阪駅までバスで行くよりも便利な場合があるので、チェックしてみてください。
大阪市内の移動は鉄道が便利ですが、地元の方にとってはバスのほうが便利な場合もあるということがよくわかりました。また大正区民にとってバスは欠かせない交通手段であることも体験しました。
たまには路線バスに乗車して、車窓や車内の様子を観察することで、新たな発見があるのだなと再認識した一日でした。